The light stuff  あかるいひとたち

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「特殊設定の話」
学パロ ちょっと長めの話 

学校へGOGO!~お嬢様の家庭の事情 その1~

「ええーっ!お見合い?!」
予想だにしなかった話に驚き、シャルは大きな目をさらに見開く。
「かもしれないってことなんだけど・・・」
アリーナは、そう言ってため息を一つ。
「待て待て!見合いっていったら力士がこう土俵で睨み合うアレだろーよ?」
と、案の定ボケるのはソアラで。
「ソアラ、私は突っ込まないわよ?」
保健室の主であるミネアは、静かに優美な所作でお茶を啜った。ツッコミ役のクリフトは、あいにく生徒会の会議の為不在である。

「お兄ちゃん、女の人はね土俵にあがれないんだよ?」
「確かに格闘技は好きだけど、お相撲に興味ないってソアラも知ってるじゃない」
と、天然ボケボケな美少女二人はそう言って呆れたようにソアラを見た。
「ボケにボケを重ねるんじゃねー!お願い!ちゃんとツッコんでぇーーー!!!!」
そう絶叫するソアラに、ミネアは顔を顰めた。そして
「保健室では、静かに!と私に何度言わせるのかしら?」
大きく開いた口に、本日のお茶請けのジャンボシュークリームを(望み通り?)突っ込まれたソアラであるが、目を白黒させながらも光の早さで咀嚼する。

「くっそー。俺、最近ちゃんとボケてないじゃんか!!」
「五月蝿いわよ?」
「はい・・・・・」
にっこりと笑ったミネアの顔は、剣道部のあの魔王と良く似ていた。その顔を見て、いそいそお茶のおかわりをこしらえに立つソアラ。
こうして恒例の冒頭漫才は、今回もこのまま終了。ということで、さっさと次に進む。

自他共に認める勉強嫌いで、知識に乏しいソアラではあるが、『喧嘩するほど仲が良い』と『夫婦喧嘩は犬も食わない』という2つだけは天空学園に入学以来、周囲の様々なカップルを見てその意味を嫌というほど理解してきた。下手に首を突っ込んでも、自分が割りを喰うばかりなので、さしも学習能力の低いソアラが、今ではその類の揉め事には一切口を挟まないまでになった。だから最近、クリフトとアリーナの様子がどうもギクシャクしていることに気がついてはいたが、彼は静観を決め込んでいた。何しろこの二人、ソアラからみればとんでも無い『うまとしか』(馬と鹿)ップルなのである。(ソアラも周囲からそのように言われているのだが、勿論気が付いてはいない)

だからどうせすぐに元の鞘に収まると思っていたのであるが、アリーナの親友でもあるシャルは二人を本気で心配し、どうにかならないかと泣きついてきた。可愛い妹に滅法弱いソアラは、さすがにこれには重い腰を上げざるを得なくなった。丁度いい具合に本日、互いの部活の休みが重なったので、ソアラはシャルにいいつけてアリーナを一緒に(保健室での)お茶に付き合わせることにした。そこで二人の間に何があったのかの説明をアリーナ本人から聞きだして、解決の糸口を探ろうという魂胆だった。


保健医のミネアは、物事を客観的に公平な目で見れる人物であり、生徒からの信頼も厚く、色々な相談事に的確なアドバイスをくれることで定評がある。さらに保健室であれば、他の誰かに話を聞かれる心配もしなくて済むということで、始めは話すことをためらったアリーナであったが、ソアラの狙い通りその重い口を開き始めた。

そこで飛び出したのが、冒頭の『お見合い』という一語。ソアラ達一介の高校生にはあまりにピンとこない、現実からまだ遠くかけ離れすぎた出来事だった。シャルが目を丸くするのも無理はない。

事の起こりは、アリーナと離れて暮らす父からの1通のメール。それは『そちらに仕事で行く予定ができたので、皆で一緒に食事でもどうか』という内容だった。アリーナはとても喜び、二つ返事で了承したのだが、その後に父がその場に、別の誰かを連れてこようとしている(らしい)ことが判明した。忘れがちではあるが、アリーナは世が世ならお姫様、という身分の筋金入りのお嬢様。16歳ともなれば縁談の話も降って湧いたように出るし、故郷では既に婚約者が決まっている同じ年頃の少女達も多い。アリーナのようなお嬢様達には、これは驚くことでもなんでもない、ごくごく普通の出来事でもある。だからアリーナは、父が自分達に内緒にしてまで会わせようとしている人物に対し、非常に警戒し、敏感になっていた。

「だけどそのお話だと、本当にお見合いなのかという、確認は出来ていないということよね?」
あらましを聞き終えた後、ミネアはそうアリーナに問う。
「はい。お父様に何度も連絡しているんですが、忙しいので全然繋がらないんです。お見合いさせられるのかってメールをしたら、返信で『そうではないが、お前はそんなに見合いをしたいのか?』と逆に返されました。でも、やっぱり信じられなくって・・・・・・」
そう言って、再びため息をつくアリーナ。
「ね、考えすぎじゃない?だってクリフト先輩とのことはお父さんも認めているわけでしょ。なのにそんな風に疑うなんて、お父さんが可哀想じゃないの」
会ったことはないが、愛娘に信用の無い父親を心底シャルは気の毒に思った。

「でもね。信じられないかもしれないけど、そうやってなし崩し的にお見合いさせられて即婚約、って言うパターンが聞くと周りには結構多いのよ」
それにこれまでお転婆がすぎるという理由から、習いたくもないお稽古事に何度も騙されて通わされたという経緯もある。だからこういった事に関しては、疑心暗鬼がどうにも抜けないアリーナなのであった。

「なるほどなー、そういう下地があるわけか」
と、ここまで黙っていたソアラが口をもぐもぐさせながら発言した。
「あー!お兄ちゃんっ、それ何処から出してきたのよ!!!」
シャルが叫んだ。見れば、ソアラの両手にはいつのまにやらロールケーキが2本握られていた。それは某有名処のロールケーキだった。

「よく見つけたわ、って感心してる場合じゃないわね」
あればあるだけ、遠慮無しに菓子を食べまくるソアラを警戒して、それを隠しておいたミネアだったが、彼の類まれなる嗅覚は、お茶のおかわりついでに、ロールケーキの匂いをも嗅ぎ当てたらしい。
「ふっ・・・。俺に探せない菓子などない!!」
そう言って胸を張る17歳の男子高校生に、ミネアはこめかみを押さえる。どこに隠しても、必ず菓子を食べられてしまうことに、思わず頭痛を覚えずにはいられなかった。

続きます
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