The light stuff  あかるいひとたち

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
もくじ  3kaku_s_L.png   スポンサー広告
  ↑記事冒頭へ  
←穏やかなティータイム(一日一題一ヶ月その23)    →止めんな!俺は此処から逃げる!(一日一題その25)
*Edit TB(-) | CO(-) 

1周年企画物

優しく微笑みかけて(一日一題その24)

どうしてなの?どうして神様はわたしの大事な人ばかり連れて行こうとなさるの?それとも、これはわたしへの罰?

浅い呼吸が血の気の失われた唇から漏れ聞こえる。高熱にうかされながら何度も開かれる瞳だけれど、そこには何も映さない。綺麗な蒼の色はそのままなのに、まるで無機質な硝子玉みたい。少し前まで聞こえた不明瞭なうわ言もとっくに途絶えて、ただ、ただ、虚しく時間ばかりが過ぎていく。

悔しい!何も気がつかなかった自分が。悔しい!何も気取らせなかったあなたが。悔しい!悔しい!悔しい!ぐるぐるとマイナスの感情が渦を巻く。こんなのわたしらしくないってわかっているのに、そこから抜け出せないのは、きっとあなたを失いたくないから。

わかってたのよ、本当は。だけどね、わたしから好きだなんて言いたくなかったの。絶対にね、あなたから言って欲しかったの。お転婆だけど一応は女の子なんだから!夢みたっていいじゃない。だからわたしは必死に気持ちに蓋をした。そうしてるうちにいつのまにか、好きじゃない振りをしてる方が本当になっちゃってた。だからやっぱりこれは、自分の気持ちに嘘をついた罰なのね。

ねぇ、わたし小さい頃から好きだったのよ?お嫁さんにしてくれるって言ったじゃないの。あなたは約束やぶるつもりなの?ねぇ、お願い。もう一度わたしを見つめてほしいの。名前を呼んでほしいの。そうしていつものように優しく微笑みかけて?

だけど混沌とした意識はついに戻らないまま、とうとうお医者様までが匙を投げた。
「恐らくあと一週間、もつか保たないか・・・・」
お医者様が何を言ってるのか、理解するまで数分はかかった。爺は凄い剣幕でお医者様に向かって何やら捲し立てているようだったけれど、よくわからない。もつ、保たないってなに、何なの?・・・死んじゃうってことなの?

嫌よそんなの!!わたしはまだ何も伝えてもいないのに・・・・・。

「ソレッタのパデキア?」
「ええ、パデキアでしたらこの人の命を救うことが、できるかもしれません」
突如として耳にもたらされたその情報に、わたしはすぐさま爺の制止を振りきって特効薬があるというソレッタに向かい走りだした。

よかった。わたしにもまだやれることが残っていた。そうよ!やっぱりくよくよするより行動しなくちゃ!!待っててね。もう少しだけ待っててね。絶対にあなたはわたしが助けて見せるからね!ごめんなさい神様、わたしは絶対クリフトを貴方になんて渡しません。やさしく微笑みかけてもらうのは、昔からわたしだけの特権なんだから。

こちらは
・サイト名・
君を想う、春を思う様よりお題をお借りしました
関連記事
もくじ  3kaku_s_L.png   1周年企画物
  ↑記事冒頭へ  
←穏やかなティータイム(一日一題一ヶ月その23)    →止めんな!俺は此処から逃げる!(一日一題その25)
*Edit TB(0) | CO(0)
Tag List [ * ]

~ Comment ~















管理者にだけ表示を許可する

~ Trackback ~


  ↑記事冒頭へ  
←穏やかなティータイム(一日一題一ヶ月その23)    →止めんな!俺は此処から逃げる!(一日一題その25)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。