The light stuff  あかるいひとたち

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献上した話、頂戴したお話

うそつき

※サイト一周年のお祝いにと、相互リンクさせて頂いております「天の比翼地の連理」阿月さくら様よりこちらを頂戴いたしました!阿月様、本当に有難うございました!尚、著作権は阿月様にあります。この作品の無断転載・複写・直リンク及びそれに順ずる行為は一切禁止とさせて頂きますのでご了承ください。




「ねえ…、大丈夫なの?」
閉じられた目の上に腕を乗せ、寝台に横たわっていたサントハイムの神官クリフトは、心配そうに震える声が自身の主君であるサントハイムの姫君アリーナのものだと気付くと、腕をずらして目を細めた。
部屋の主であるクリフトの許可が無ければ入るつもりが無いらしく、王女は扉の側で佇んだまま、神官の方へ曇った瞳を向けている。
「姫様」
クリフトは身体を起こし、微笑んだ。
「大丈夫ですから」
その言葉とは裏腹な表情には生気が無い。

usothuki

「…嘘吐き」
アリーナは吐き捨てるように呟くと、やや躊躇いを見せた後「入るわね」と小声で付け加えながらクリフトの部屋の中に踏み込んだ。
「哨戒中に倒れたとトルネコさんから聴いたわ。ミネアさんから御薬を預かって、爺には哨戒の任務につく自分の代わりに様子を見てくる様に頼まれた」
アリーナは問われる前に此処に来た理由を話しながら、クリフトの額に手を当てる。クリフトは息を吐きながら目を閉じ、呟いた。
「…気持ち良い」
まだ死の病を患ってから日が浅い。完全には病が消えていないのか、体力が回復しきれていないだけなのか解らないが、疲れが溜まると直ぐに身体に現れる。 そんな不甲斐ない自分の身体に巣食う熱を冷んやりとした王女の掌が吸い取るような感覚で包み込み、同時に安らぎにも似た優しい力が身体を満たす。
「魔法みたいだ」 それは母が子に与えるものと近しいもののようにクリフトには感じられた。
「……魔法、ね」
クリフトの呟きにアリーナは少し悲しそうな色を瞳に添えて苦笑する。
「本当に使えたら、私にも病み上がりのあなたをもっと助ける事が出来るかも知れないのにね」
アリーナのその言葉を否定する眼差しに微笑んだ後、熱があれば与えるようにとミネアが処方した薬草を手早くクリフトの口に放り込み、水を呑ませた。
そして薬を全て呑み込んだ事を確認した後、力無いクリフトの身体を寝台に横たえ、肩まで毛布を丁寧に掛ける。
「勿体無い事です。私は貴女に迷惑ばかりを…」
「…気にしないで。私にはこの位の事しか出来ないから」
微かな笑みを浮かべる姫君の指先にクリフトは手を伸ばし、遠慮がちながらも握り締めた。
「私は貴女の笑顔を奪うばかりですね。…貴女は何時でも私に力を…、魔法等足元にも及ばない偉大な力を与え続けて下さるというのに」
「大袈裟ね」
アリーナはクリフトの手を優しく握り返した指で玉汗浮かぶ額に掛かる蒼髪をそっと払うと枕元に残りの薬草を置いた。
「それなら早く元気になってよ」
「…『命令』でしょうか?」
「『お願い』よ。……そろそろ私、行くわ。食事当番だから。何か欲しいものはある?」
熱のせいか、それを逃げの口実としているだけなのか。
背を向け、扉の方へと歩むアリーナを見つめながら、クリフトはずっと欲しくて堪らないものの名を声音に乗せた。
「私が欲しいものは…、貴女だ」
アリーナの肩が怯えたようにビクリと震える。扉に手を掛けたまま背を向けているアリーナの表情が伺えないクリフトは自嘲した後、目を閉じた。
「……貴女の心からの笑顔が一番欲しい。その御尊顔を拝謁出来るように病を完全に治します」
「…うん」
扉の閉まる音と共に静寂が戻った部屋の中、クリフトは再び腕を瞼の上に乗せながら呟いた。
「嘘吐きだな、…私は」

fin.


いかがでしたか?うちのヘタレ神官とは違い、こちらの神官様は格好良い上に甘い台詞もよく似合う私の理想の人であります。姫様も凛となさってて本当に素敵なんですよ!!

阿月様のサイトへは、リンクのご案内からも飛べますのでこのサイトのしょうもないお話で、お腹を壊されたお方は、お口直しに是非阿月様のサイトをご訪問ください。
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